振動解析、回転機械、モーター、ファン、ポンプ、スピンドル、加速度センサ、FFT解析などでは、Hz、rpm、周期といった単位や値がよく出てきます。
Hzは1秒あたりの振動回数、rpmは1分あたりの回転数、周期は1回の振動や回転にかかる時間を表します。どれも周期的な動きを表すため、関係を理解しておくと、振動データや回転機械の仕様を読みやすくなります。
結論:Hz・rpm・周期の基本関係
1 Hz = 1秒に1回
1 Hz = 60 rpm
rpm = Hz × 60
Hz = rpm ÷ 60
周期 T = 1 ÷ 周波数 f
たとえば、10Hzは600rpm、50Hzは3000rpmです。周期で見ると、10Hzは0.1秒、50Hzは0.02秒です。
基本の計算式
Hzからrpm:
rpm = Hz × 60
rpmからHz:
Hz = rpm ÷ 60
周波数から周期:
T = 1 ÷ f
周期から周波数:
f = 1 ÷ T
Tは周期、fは周波数です。周期Tの単位は秒、周波数fの単位はHzです。
まずは、振動解析や回転機械で使いやすいHz・rpm・周期の早見表を確認しておきましょう。
Hz・rpm・周期の早見表
| Hz | rpm | 周期 | 主なイメージ |
|---|---|---|---|
| 0.5 Hz | 30 rpm | 2 s | 2秒に1回 |
| 1 Hz | 60 rpm | 1 s | 1秒に1回 |
| 2 Hz | 120 rpm | 0.5 s | 1秒に2回 |
| 5 Hz | 300 rpm | 0.2 s | 低周波振動・低速回転 |
| 10 Hz | 600 rpm | 0.1 s | 振動解析で見やすい値 |
| 20 Hz | 1200 rpm | 0.05 s | モーター・ファンの回転周波数 |
| 30 Hz | 1800 rpm | 0.0333 s | 回転機械でよく見る値 |
| 50 Hz | 3000 rpm | 0.02 s | 高速回転・電源周波数でも見る値 |
| 60 Hz | 3600 rpm | 0.0167 s | 1秒に60回 |
| 100 Hz | 6000 rpm | 0.01 s | 高周波側の振動 |
| 200 Hz | 12000 rpm | 0.005 s | 高速回転・高周波振動 |
Hzとは?
Hzはヘルツと読み、1秒間に何回繰り返すかを表す周波数の単位です。1Hzは、1秒間に1回の振動や回転が起きるという意味です。
振動では、1秒間に何回揺れるかをHzで表します。たとえば、10Hzの振動は1秒間に10回揺れる振動です。
Hzがよく使われる場面
- 振動周波数
- 回転周波数
- FFT解析、周波数解析
- 加速度センサ、振動センサの測定値
- 電源周波数、インバータ周波数
- センサ信号、パルス信号
rpmとは?
rpmはrevolutions per minuteの略で、1分間に何回転するかを表す単位です。日本語では、毎分回転数や回転毎分と呼ばれます。
モーター、ファン、ポンプ、スピンドル、エンジンなどの回転機械では、回転数をrpmで表すことが多いです。振動解析では、回転数rpmをHzへ変換して、回転周波数として扱うことがあります。
rpmがよく使われる場面
- モーター回転数
- ファン、ポンプ、ブロワの回転数
- 工作機械のスピンドル回転数
- エンジン回転数
- 遠心機、攪拌機、ミキサー
- 回転機械の仕様書
周期とは?
周期とは、1回の振動や回転にかかる時間です。単位は秒で表すことが多く、記号としてはTがよく使われます。
周波数が高いほど、1回あたりの時間は短くなります。反対に、周波数が低いほど、1回あたりの時間は長くなります。
T = 1 ÷ f
T:周期 s
f:周波数 Hz
周期の例
- 1Hzの周期は1秒
- 2Hzの周期は0.5秒
- 10Hzの周期は0.1秒
- 50Hzの周期は0.02秒
- 100Hzの周期は0.01秒
Hzとrpmの変換方法
Hzとrpmは、秒と分の違いで変換できます。1分は60秒なので、Hzからrpmへは60を掛け、rpmからHzへは60で割ります。
rpm = Hz × 60
Hz = rpm ÷ 60
例1:10Hzをrpmに変換
10Hzをrpmへ変換します。
10 × 60 = 600
10Hz = 600rpm
例2:3000rpmをHzに変換
3000rpmをHzへ変換します。
3000 ÷ 60 = 50
3000rpm = 50Hz
Hzと周期の変換方法
周波数Hzと周期Tは逆数の関係です。周波数から周期を求める場合は1を周波数で割り、周期から周波数を求める場合は1を周期で割ります。
T = 1 ÷ f
f = 1 ÷ T
例1:10Hzの周期を求める
10Hzは1秒間に10回の振動です。周期は次のようになります。
T = 1 ÷ 10 = 0.1
10Hzの周期 = 0.1秒
例2:周期0.02秒をHzに変換
周期が0.02秒の場合、周波数は次のようになります。
f = 1 ÷ 0.02 = 50
周期0.02秒 = 50Hz
rpmと周期の変換方法
rpmから周期を求める場合は、いったんHzへ変換するとわかりやすいです。
Hz = rpm ÷ 60
T = 1 ÷ Hz
まとめると、rpmから周期を直接求める式は次のようになります。
T = 60 ÷ rpm
例:600rpmの周期を求める
600rpmの周期を求めます。
600 ÷ 60 = 10Hz
T = 1 ÷ 10 = 0.1秒
600rpmの周期 = 0.1秒
振動解析でHzを使う理由
振動解析では、揺れがどの周波数で発生しているかを見ることが多いため、Hzがよく使われます。FFT解析でも、横軸はHzで表示されることが一般的です。
たとえば、振動スペクトルで50Hzにピークがある場合、1秒間に50回の振動成分が強いという意味です。回転機械であれば、回転数3000rpmに対応する回転周波数と一致する可能性があります。
回転機械の振動でrpmとHzをつなげる
回転機械の振動では、回転数rpmと振動周波数Hzをつなげて考えることが重要です。
たとえば、モーターが1800rpmで回転している場合、回転周波数は30Hzです。振動解析で30Hz付近にピークが出ていれば、回転に同期した振動の可能性があります。
1800rpm ÷ 60 = 30Hz
1800rpmの回転周波数 = 30Hz
1X・2X・3Xとは?
回転機械の振動解析では、回転周波数を基準にして、1X、2X、3Xのように表すことがあります。
| 表記 | 意味 | 例:1800rpmの場合 |
|---|---|---|
| 1X | 回転周波数と同じ | 30Hz |
| 2X | 回転周波数の2倍 | 60Hz |
| 3X | 回転周波数の3倍 | 90Hz |
1X成分はアンバランス、2X成分は芯ずれなどと関連して議論されることがあります。ただし、実際の診断では機械構造、測定方向、運転条件、過去データなども合わせて確認します。
電源周波数Hzと振動周波数Hzの違い
Hzは振動だけでなく、電源周波数にも使われます。日本では50Hzまたは60Hzの電源周波数がありますが、この50Hz・60Hzをそのまま回転数や振動の原因として判断するのは注意が必要です。
モーターの回転数は、電源周波数だけでなく極数やすべりにも関係します。
同期回転数 rpm = 120 × 電源周波数 Hz ÷ 極数
| 電源周波数 | 2極 | 4極 | 6極 |
|---|---|---|---|
| 50Hz | 3000rpm | 1500rpm | 1000rpm |
| 60Hz | 3600rpm | 1800rpm | 1200rpm |
注意:Hzが何を表しているか確認する
Hzは振動周波数、回転周波数、電源周波数、信号周波数など、さまざまな意味で使われます。同じHzでも、何の周波数なのかを確認しないと、rpmや周期の解釈を間違えることがあります。
センサ信号のHzと振動のHz
加速度センサや振動センサでは、振動周波数をHzで扱います。一方、回転センサやエンコーダでは、Hzがパルス周波数を表している場合があります。
たとえば、1回転あたり100パルス出るエンコーダで1000Hzの信号が出ている場合、回転周波数は1000Hzではありません。1回転あたり100パルスなので、回転周波数は10Hzです。
回転周波数 Hz = パルス周波数 Hz ÷ 1回転あたりのパルス数
例:100P/Rのエンコーダで1000Hz
1000Hz ÷ 100 = 10Hz
10Hz × 60 = 600rpm
回転数 = 600rpm
センサ出力のHzを見る場合は、それが振動周波数なのか、パルス周波数なのかを確認しましょう。
複数の振動単位をまとめて確認したい場合
Hz・rpm・周期の単発換算なら、この記事の式と早見表で対応できます。ただ、振動評価では、周波数だけでなく、加速度、速度、変位なども一緒に確認することが多いです。
たとえば、振動データでは、周波数Hz、加速度m/s²やG、速度mm/s、変位μmなどが同じ資料に出てくることがあります。単位をそろえて整理できると、測定値や試験条件の読み違いを減らせます。
単位換算・単位変換アプリ
振動・回転数・周期の単位をまとめて確認するならMyUnit
Hz・rpm・周期の換算だけでなく、加速度、速度、変位、圧力、流量、温度、長さなどもまとめて確認したい場合は、単位換算アプリ「MyUnit」も便利です。単発の換算ならこの記事で十分ですが、複数単位を日常的に扱う場合は、保存・整理・一括換算ができると確認作業が楽になります。
振動でよく出る関連単位
振動では、Hz・rpm・周期以外にも、加速度、速度、変位の単位がよく使われます。
| 項目 | 単位例 | 意味 |
|---|---|---|
| 周波数 | Hz | 1秒あたりの繰り返し回数 |
| 回転数 | rpm | 1分あたりの回転数 |
| 周期 | s, ms | 1回の振動にかかる時間 |
| 加速度 | m/s², G, gal | 速度の変化の大きさ |
| 振動速度 | mm/s | 振動による速度 |
| 変位 | mm, μm | 振動による移動量 |
振動の単位換算でよくある間違い
間違い1:Hzからrpmで60を割ってしまう
Hzからrpmへ変換するときは60を掛けます。60で割るのは、rpmからHzへ変換するときです。
Hz → rpm:× 60
rpm → Hz:÷ 60
間違い2:周期と周波数を同じ感覚で見る
周期と周波数は逆数の関係です。周波数が高いほど周期は短くなり、周波数が低いほど周期は長くなります。
間違い3:50Hzを必ず3000rpmの回転だと思う
回転周波数としての50Hzは3000rpmです。ただし、電源周波数50Hzからモーター回転数を考える場合は、極数やすべりを確認する必要があります。
間違い4:センサ信号のHzをそのまま振動周波数だと思う
エンコーダや回転センサでは、Hzがパルス周波数を表している場合があります。1回転あたりのパルス数を確認しましょう。
間違い5:msとsを混同する
周期を扱うときは、秒とミリ秒の違いにも注意が必要です。1秒は1000msです。たとえば、0.02秒は20msです。
間違い6:振動の加速度・速度・変位を混同する
振動では、加速度、速度、変位が同じ資料に出てくることがあります。それぞれ単位も意味も違うため、数値だけで比較しないようにしましょう。
カスタム単位や複数ステップ計算が必要な場合
Hz・rpm・周期の変換だけなら、この記事の式と早見表で対応できます。ただし、実務では複数段階の換算が必要になることがあります。
たとえば、回転数rpmからHzへ変換し、さらに周期秒を求めたい場合があります。エンコーダのパルス周波数から回転周波数を求める場合は、1回転あたりのパルス数も必要です。振動では、周波数Hz、加速度G、速度mm/s、変位μmが関係することもあります。
MyUnitが便利な場面
単位換算アプリ「MyUnit」は、既存単位の換算だけでなく、カスタム単位の追加や複数ステップ計算にも対応しています。振動、回転数、周期、加速度、速度、圧力、流量、温度、長さなど、工学系・実務系の単位を日常的に扱う方に向いています。
- Hz・rpm・周期をすぐに変換したい
- 回転機械の振動周波数を確認したい
- FFT解析のHzをrpmと照合したい
- 周期秒・ミリ秒を整理したい
- 加速度G、m/s²、galも一緒に確認したい
- 速度mm/s、変位mm、μmもまとめて見たい
- よく使う換算を保存・整理したい
- CSVで換算結果を共有したい
単発の換算なら記事内の式で十分ですが、複数の単位を何度も確認する場合は、アプリにまとめておくと時短とミス防止につながります。
実務でのチェックリスト
- Hzは1秒あたりの回数として確認する
- rpmは1分あたりの回転数として確認する
- 周期は1回にかかる時間として確認する
- 1Hz = 60rpmを確認する
- rpmからHzへは60で割る
- Hzからrpmへは60を掛ける
- 周期T = 1 ÷ 周波数fを確認する
- 秒とミリ秒を混同しない
- Hzが振動・回転・電源・信号のどれか確認する
- 振動の加速度・速度・変位を区別する
- 元の単位と換算後の値を併記する
まとめ
振動の単位換算では、Hz、rpm、周期の関係を理解しておくことが重要です。Hzは1秒あたりの回数、rpmは1分あたりの回転数、周期は1回にかかる時間です。
この記事のまとめ
- 1Hz = 1秒に1回
- 1Hz = 60rpm
- rpm = Hz × 60
- Hz = rpm ÷ 60
- 周期T = 1 ÷ 周波数f
- 10Hz = 600rpm = 周期0.1秒
- 50Hz = 3000rpm = 周期0.02秒
- 600rpm = 10Hz = 周期0.1秒
- Hzは振動・回転・電源・信号など複数の意味で使われる
- 振動では加速度・速度・変位の単位も区別する
単発の確認なら、この記事の式と早見表で十分対応できます。ただ、実務ではHz、rpm、周期、G、m/s²、gal、mm/s、μmなどが混在しやすいため、換算結果を保存したり、よく使う単位を整理したりできるツールを使うと、確認作業の時短とミス防止につながります。
振動・回転数・加速度・速度単位をまとめて確認したい方へ
この記事のHz・rpm・周期の変換だけでなく、加速度、速度、変位、圧力、流量、温度、長さなどの単位をまとめて確認したい場合は、単位換算アプリ「MyUnit」も使えます。カスタム単位、複数ステップ計算、CSV共有にも対応しているため、振動解析、回転機械、設備資料、センサ仕様の単位確認にも便利です。
FAQ
Q1. 振動のHzとは何ですか?
Hzは1秒あたりの繰り返し回数です。振動では、1秒間に何回揺れるかを表します。
Q2. 1Hzは何rpmですか?
回転周波数として見る場合、1Hzは60rpmです。
Q3. rpmをHzに変換する式は?
Hz = rpm ÷ 60です。
Q4. Hzをrpmに変換する式は?
rpm = Hz × 60です。
Q5. 周期と周波数の関係は?
周期Tと周波数fは逆数の関係です。T = 1 ÷ f、f = 1 ÷ Tです。
Q6. 10Hzの周期は何秒ですか?
10Hzの周期は0.1秒です。
Q7. 50Hzの周期は何秒ですか?
50Hzの周期は0.02秒です。
Q8. 3000rpmは何Hzですか?
3000rpmは50Hzです。
Q9. 600rpmの周期は何秒ですか?
600rpmは10Hzなので、周期は0.1秒です。
Q10. 電源周波数50Hzは必ず3000rpmですか?
必ずしもそうではありません。回転周波数50Hzなら3000rpmですが、モーターの電源周波数50Hzから回転数を考える場合は、極数やすべりを確認する必要があります。
Q11. 振動のHzとセンサ信号のHzは同じですか?
同じ場合もありますが、エンコーダなどではHzがパルス周波数を表していることがあります。何の周波数なのかを確認することが大切です。
Q12. 振動の単位換算を毎回手計算するのが面倒です
単発の確認ならこの記事の式や表で十分です。Hz、rpm、周期に加えて、G、m/s²、gal、mm/s、μmなど複数の単位を扱う場合は、単位換算アプリを使うと便利です。MyUnitでは、既存単位の換算、カスタム単位、複数ステップ計算、CSV共有などに対応しています。




