HYDRAULIC UNIT CONVERSION GUIDE

油圧機器は「圧力・流量・受圧面積」を分けて読む

油圧ユニット、油圧ポンプ、シリンダ、モーター、バルブ、ホース、圧力計の仕様には、 MPa、bar、kgf/cm²、psi、L/min、cm³/rev、kN、kW、cStなど、複数の単位が使われます。

圧力単位だけを正しく換算しても、使用圧力と耐圧、ポンプ吐出量と実流量、 シリンダの押側と引側、理論推力と実推力を取り違えると、選定結果は変わります。 この記事では、単位換算を起点に、推力・速度・作動時間・動力・ポンプ容量・モータートルクまで実務の流れに沿って整理します。

基本の圧力換算 1 MPa = 10 bar

1 MPa ≈ 10.1972 kgf/cm²

海外仕様との換算 1 MPa ≈ 145.038 psi

1 kgf/cm² = 0.0980665 MPa

油圧の基本: ポンプは主に流量を送り出し、アクチュエータや配管などの負荷抵抗に応じて圧力が生じます。 圧力は主に出せる力・トルクに、流量は主に動作速度・回転速度に関係します。 「高圧ポンプだから常に高圧が出ている」とは限りません。

結論:圧力を統一し、流量・面積・効率を加えて計算する

油圧機器の比較では、まず圧力をMPaなど一つの単位へ統一します。 そのうえで、シリンダなら受圧面積、ポンプなら押しのけ容積と回転数、油圧動力なら流量を組み合わせます。

圧力1 MPa = 10 bar
旧単位1 kgf/cm² = 0.0980665 MPa
米国系1 psi = 0.006894757 MPa
F = p × A
速度v = Q ÷ A
油圧動力P = p × Q ÷ 60
便利なSI関係: 1 MPa = 1 N/mm²です。 圧力をMPa、受圧面積をmm²で計算すると、積はそのままNになります。

油圧機器の仕様書で使う主な単位

油圧では圧力だけでなく、流量、押しのけ容積、力、トルク、動力、粘度が同じ仕様書に並びます。 数値を変換する前に、その値が何を表しているかを確認します。

項目主な単位意味確認ポイント
圧力MPa、bar、kgf/cm²、psi単位面積あたりの力ゲージ・絶対、連続・ピーク、測定位置
流量L/min、m³/h、US GPM単位時間あたりの油量理論値・実吐出量、温度・粘度
押しのけ容積cm³/rev、mL/rev1回転あたりの理論容積固定容量・可変容量、設定角度
シリンダ径mmボア径・ロッド径押側と引側で有効面積が違う
N、kN、kgf、tfシリンダ推力・負荷理論値か実推力か、安全率
トルクN·m油圧モーターの回転力始動・連続・ピークトルク
回転数min-1、rpmポンプ・モーターの回転速度最低・定格・最高回転数
動力W、kW、HP油圧動力・軸動力・電動機入力効率を含むか、連続定格か
動粘度mm²/s、cSt油の流れにくさ実油温での値、始動時・定常時
粘度mPa·s、cP動的な粘性密度との関係、測定温度
清浄度ISO 4406コード固体粒子汚染の区分単位換算ではなくコード体系

MPa・bar・kgf/cm²・psiの換算式

国内の新しい油圧資料ではMPa、欧州系資料ではbar、古い設備・圧力計ではkgf/cm²、 米国系資料ではpsiが使われます。Paを基準にすると各単位の関係を整理できます。

MPaとbar
bar = MPa × 10

MPa = bar ÷ 10

MPaとkgf/cm²
kgf/cm² = MPa × 10.197162

MPa = kgf/cm² × 0.0980665

MPaとpsi
psi = MPa × 145.037738

MPa = psi × 0.006894757

barとkgf/cm²
kgf/cm² = bar × 1.019716

bar = kgf/cm² × 0.980665

1 MPa = 1,000 kPa = 10 bar

1 MPa ≈ 10.1972 kgf/cm² ≈ 145.038 psi

1 kgf/cm² = 98.0665 kPa = 0.0980665 MPa

概算と正式値を使い分ける: 現場での桁確認なら「1 MPa ≈ 10 bar ≈ 10 kgf/cm²」が便利です。 耐圧選定、検査基準、顧客提出値では正確な換算係数を使用してください。

油圧でよく見る圧力の換算早見表

MPaをbar・kgf/cm²・psiへ換算

MPabarkgf/cm²psi
0.5 MPa5 bar5.1 kgf/cm²72.5 psi
1 MPa10 bar10.2 kgf/cm²145 psi
3.5 MPa35 bar35.69 kgf/cm²507.6 psi
7 MPa70 bar71.38 kgf/cm²1,015.3 psi
10 MPa100 bar101.97 kgf/cm²1,450.4 psi
14 MPa140 bar142.76 kgf/cm²2,030.5 psi
16 MPa160 bar163.15 kgf/cm²2,320.6 psi
21 MPa210 bar214.14 kgf/cm²3,045.8 psi
25 MPa250 bar254.93 kgf/cm²3,625.9 psi
31.5 MPa315 bar321.21 kgf/cm²4,568.7 psi
35 MPa350 bar356.9 kgf/cm²5,076.3 psi

kgf/cm²をMPa・bar・psiへ換算

kgf/cm²MPabarpsi
1 kgf/cm²0.0981 MPa0.981 bar14.2 psi
5 kgf/cm²0.4903 MPa4.903 bar71.1 psi
10 kgf/cm²0.9807 MPa9.807 bar142.2 psi
50 kgf/cm²4.9033 MPa49.033 bar711.2 psi
70 kgf/cm²6.8647 MPa68.647 bar995.6 psi
100 kgf/cm²9.8066 MPa98.067 bar1,422.3 psi
140 kgf/cm²13.7293 MPa137.293 bar1,991.3 psi
210 kgf/cm²20.594 MPa205.94 bar2,986.9 psi
250 kgf/cm²24.5166 MPa245.166 bar3,555.8 psi
350 kgf/cm²34.3233 MPa343.233 bar4,978.2 psi
表の圧力帯は油圧装置で見かける代表例であり、特定機器の標準使用圧力を示すものではありません。 必ず対象機器の最新仕様書と使用条件を確認してください。

使用圧力・設定圧力・耐圧・破壊圧は別の仕様

同じMPa表記でも、仕様項目の意味が違えば、その数値を置き換えて使用できません。 メーカーごとに用語・試験条件が異なる場合があるため、定義欄も合わせて読みます。

使用圧力・作動圧力

通常運転時に機器や回路へかかる圧力です。定常値だけでなく変動・脈動を確認します。

定格圧力・最高使用圧力

所定条件で継続使用できる上限に関する値です。温度・流体・寿命条件を確認します。

リリーフ設定圧力

回路圧力を制限するための設定値です。弁のオーバーライド特性や流量条件も関係します。

クラッキング圧力

チェック弁などが開き始める圧力差です。全流量時の圧力損失とは同じではありません。

耐圧・試験圧力

所定時間・条件で損傷や漏れがないことを確認する試験値です。通常運転値ではありません。

破壊圧・バースト圧

破損に至る限界に関する値で、使用可能な圧力ではありません。安全率の代わりにも使えません。

最も低い定格が回路上限を決めます: ポンプが35 MPa対応でも、ホース、継手、バルブ、フィルタ、圧力計の一部が21 MPaまでなら、 回路全体を35 MPaとして扱えません。温度、脈動、曲げ、劣化条件も含めて確認します。

ゲージ圧・絶対圧・差圧を混同しない

一般的な油圧回路の圧力計は大気圧をゼロとするゲージ圧を示すことが多い一方、 吸込条件、キャビテーション、真空、密閉タンクの計算では絶対圧が必要になる場合があります。

絶対圧
pabs = pg + patm

標準大気圧は0.101325 MPaですが、実際の大気圧は場所・天候で変わります。

差圧
Δp = pupstream – pdownstream

フィルタ、バルブ、配管、熱交換器などの圧力損失に使います。

MPaG / barg / psigゲージ圧
MPaA / bara / psia絶対圧
Δp / differential差圧

圧力は力、流量は速度に主に関係する

油圧回路では、ポンプからの流量がバルブを通ってシリンダやモーターへ供給されます。 負荷に打ち勝つために必要な圧力が生じ、流量に応じてアクチュエータの速度が決まります。

SUPPLY ポンプ

押しのけ容積と回転数に応じて流量を供給

CONTROL バルブ・配管

方向・圧力・流量を制御し、圧力損失が生じる

ACTUATOR シリンダ・モーター

圧力と流量を力・速度・トルクへ変換

PRESSURE

圧力が増えると出せる力・トルクが増える

同じシリンダ面積なら、圧力が高いほど理論推力は大きくなります。ただし機器定格を超えてはいけません。

FLOW

流量が増えると動作速度・回転数が増える

同じシリンダ面積なら、流量が多いほど速度が上がります。配管損失や応答性も同時に変わります。

油圧シリンダの推力は圧力と有効面積から求める

複動シリンダでは、押側はピストン全面、引側はピストン面積からロッド断面積を引いた環状面が受圧面積になります。 そのため、同じ圧力でも押側推力の方が大きくなります。

押側の理論推力
Fpush = p × πD² / 4

p[MPa]、D[mm]ならF[N]になります。

引側の理論推力
Fpull = p × π(D² – d²) / 4

Dはボア径、dはロッド径です。

例:ボア63 mm、ロッド36 mm、圧力14 MPa

1押側面積:π × 63² ÷ 4 ≈ 3,117.2 mm²

2押側推力:14 × 3,117.2 ÷ 1000 ≈ 43.64 kN(約4.45 tf)

3引側面積:π × (63² – 36²) ÷ 4 ≈ 2,099.4 mm²

4引側推力:14 × 2,099.4 ÷ 1000 ≈ 29.39 kN(約3.00 tf)

理論推力をそのまま負荷能力にしない: シール摩擦、背圧、配管損失、機械効率、姿勢、偏荷重、加減速、衝撃、ロッド座屈を考慮します。 実機選定ではメーカーの推力表・許容荷重・取付条件を優先してください。

シリンダ速度と作動時間は流量と有効面積で決まる

シリンダ速度は供給流量を有効面積で割って求めます。 引側は有効面積が小さいため、同じ流量なら一般に戻り速度が速くなります。

速度
v = Q / A

QとAの単位をそろえます。

必要油量
V(L) = A(mm²) × L(mm) / 1,000,000

Lはストロークです。

作動時間
t(s) = V(L) ÷ Q(L/min) × 60

バルブ切替時間や加減速は別途考慮します。

便利な速度式
v(mm/s) = 16,666.7 × Q(L/min) / A(mm²)

単位を代入済みの実務式です。

同じシリンダへ20 L/minを供給し、500 mm動かす場合

押側速度106.9 mm/s
押出し時間4.68 s
引側速度158.8 mm/s
引戻し時間3.15 s

実際にはポンプの実吐出量、内部漏れ、流量調整弁、配管圧損、負荷変動、クッション機構により速度が変わります。 高速化すると戻り油量も増えるため、戻り配管・バルブ・フィルタの許容流量を確認します。

油圧ポンプの吐出量は押しのけ容積・回転数・容積効率で求める

ギヤポンプ、ベーンポンプ、ピストンポンプなどの仕様では、押しのけ容積がcm³/revで示されます。 理論吐出量は押しのけ容積と回転数の積で、実吐出量は漏れを表す容積効率を考慮します。

理論吐出量
Qth(L/min) = Vg(cm³/rev) × n(rpm) / 1000

Vgは1回転あたり押しのけ容積です。

実吐出量
Q = Qth × ηv

ηvは容積効率です。

例:12 cm³/rev、1,500 rpm、容積効率0.90

1理論吐出量:12 × 1,500 ÷ 1000 = 18.0 L/min

2実吐出量:18.0 × 0.90 = 16.2 L/min

可変容量ポンプでは最大押しのけ容積だけでなく、斜板角・制御方式・圧力補償設定によって実流量が変わります。 カタログの流量がどの圧力・回転数・油温で測定された値か確認してください。

油圧動力は圧力と流量から計算する

油圧動力は、圧力と流量の積です。 電動機やエンジンの必要容量を求めるときは、ポンプ・駆動系の効率を考慮し、油圧動力より大きい入力が必要になります。

MPaとL/min
Phyd(kW) = p(MPa) × Q(L/min) / 60

差圧を使用します。

barとL/min
Phyd(kW) = p(bar) × Q(L/min) / 600

1 MPa = 10 barのため同じ結果になります。

必要入力
Pin = Phyd / ηoverall

ポンプ・伝達・モーター効率などを含めます。

損失による発熱の概算
Ploss(kW) = Δp(MPa) × Q(L/min) / 60

絞り・フィルタ・配管の圧力損失に適用できます。

例:14 MPa、20 L/min、総合効率80%

1油圧動力:14 × 20 ÷ 60 = 4.67 kW

2必要入力の概算:4.67 ÷ 0.80 = 5.83 kW

3始動・ピーク・連続運転・電動機サービスファクタを別途確認

リリーフ通過は大きな発熱源: 14 MPaで20 L/minがリリーフ弁を通り続けると、理想計算でも約4.67 kWが熱へ変わります。 タンク容量やクーラだけでなく、回路方式・アンロード・可変容量化も検討対象です。

油圧モーターのトルクは圧力差、回転数は流量で決まる

油圧モーターでは、入口と出口の圧力差がトルクに、供給流量が回転数に主に関係します。 実値には機械効率・容積効率を含めます。

出力トルク
T(N·m) = Δp(MPa) × Vg(cm³/rev) × ηm / (2π)

ηmは機械効率です。

実回転数
n(rpm) = 1000 × Q(L/min) × ηv / Vg

漏れにより理論回転数より低くなります。

例:25 cm³/rev、差圧20 MPa、流量30 L/min

機械効率0.90
容積効率0.90
出力トルク71.6 N·m
実回転数1080 rpm

始動トルク、最低安定回転数、ケースドレン、背圧、連続・間欠定格は機種ごとに異なります。 計算値だけでなくメーカー性能曲線を確認してください。

粘度・密度・油温は流量損失と寿命に影響する

油圧油は温度が低いと粘度が高くなり、吸込抵抗・圧力損失・始動負荷が増えます。 温度が高すぎると粘度低下、内部漏れ、潤滑性低下、シール劣化につながる場合があります。

動粘度1 mm²/s = 1 cSt
粘度1 mPa·s = 1 cP
関係式ν = μ / ρ
密度kg/m³、g/cm³
始動時の粘度

低温始動ではポンプの許容粘度、吸込配管、回転数、暖機方法を確認します。

定常運転時の粘度

油温が安定したときに、ポンプ・バルブが推奨する粘度範囲へ入るか確認します。

作動油の種類

鉱物油、水グリコール、難燃性・生分解性流体などで材料適合性と定格が変わります。

清浄度

ISO 4406コードは粒子汚染レベルの表現です。数字を圧力や流量のように換算するものではありません。

圧力計の値は測定位置によって変わる

ポンプ出口、バルブ入口、シリンダポート、戻りラインでは、配管・継手・弁・フィルタの圧力損失により表示圧力が異なります。 アクチュエータへ実際にかかる差圧は、供給側圧力から背圧を引いて考えます。

シリンダ有効差圧 = 供給ポート圧力 – 反対側ポート圧力

機器圧力損失 Δp = 入口圧力 – 出口圧力

損失動力(kW) = Δp(MPa) × Q(L/min) ÷ 60

例:供給14 MPa、戻り背圧0.8 MPa

シリンダへ有効に作用する差圧は概算で13.2 MPaです。 14 MPaをそのまま推力式に入れるより、測定位置と戻り背圧を考慮した方が実態に近くなります。

フィルタの目詰まり表示は差圧で監視することがあります。 クラッキング圧力、バイパス弁設定、冷間時の高粘度による一時的差圧を区別してください。

ホース・継手・バルブ・圧力計は条件付きで耐圧を確認する

油圧機器の圧力定格は、作動油、温度、サイズ、ポート形式、シール材、脈動、取付方法によって変わる場合があります。 カタログの最大値だけを抜き出さず、注記とディレーティング条件を確認します。

  1. 1
    最高使用圧力
    連続・間欠・ピークの区分とデューティを確認します。
  2. 2
    作動油とシール材
    鉱物油以外では圧力・温度範囲が変わる場合があります。
  3. 3
    温度範囲
    周囲温度だけでなく実際の油温を確認します。
  4. 4
    圧力脈動・サージ
    平均圧力が定格内でも瞬間ピークが上限を超えないか確認します。
  5. 5
    ホースの施工条件
    曲げ半径、ねじれ、摩耗、長さ変化、経年劣化を考慮します。
  6. 6
    圧力計レンジ
    通常値だけでなく脈動、過圧、応答性、接液材を確認します。
安全上の重要事項

油圧回路には停止後もアキュムレータ、垂直負荷、シリンダ、配管内にエネルギーが残る場合があります。 点検・分解前はメーカー手順に従い、動力を遮断し、負荷を機械的に支持し、蓄圧を安全に解放してください。 漏れ確認を手で行わないでください。

油圧機器の実務計算例

例1

21 MPaを他の圧力単位へ

bar:21 × 10 = 210

kgf/cm²:21 × 10.197162 ≈ 214.14

psi:21 × 145.037738 ≈ 3,045.79

21 MPa = 210 bar ≈ 214.14 kgf/cm² ≈ 3,045.8 psi

例2

140 kgf/cm²をMPaへ

140 × 0.0980665 = 13.72931

約13.73 MPa(約137.29 bar)

例3

シリンダ押側推力

ボア63 mm、圧力14 MPa

14 × 3,117.2 ÷ 1000

理論推力 約43.64 kN

例4

シリンダ作動時間

ボア63 mm、500 mm、20 L/min

必要油量:約1.559 L

押出し時間 約4.68秒

例5

ポンプ実吐出量

12 cm³/rev、1,500 rpm、ηv=0.90

12 × 1,500 × 0.90 ÷ 1000

16.2 L/min

例6

必要入力動力

14 MPa、20 L/min、総合効率80%

油圧動力:約4.67 kW

入力概算 約5.83 kW

例7

バルブ損失による発熱

差圧2 MPa、流量30 L/min

2 × 30 ÷ 60

損失動力 約1.0 kW

例8

油圧モータートルク

25 cm³/rev、差圧20 MPa、ηm=0.90

出力トルク 約71.6 N·m

油圧機器の単位換算でよくある間違い

01

1 MPaと1 barを同じ大きさだと思う

1 MPaは10 barです。小数点を1桁間違えると定格確認に大きな影響が出ます。

02

kgf/cm²をbarと完全に同じ扱いにする

近い値ですが同一ではありません。1 kgf/cm²は約0.980665 barです。

03

耐圧を連続使用圧力として使う

試験圧力・破壊圧は通常運転の許容値ではありません。

04

ゲージ圧と絶対圧を混同する

吸込条件や真空計算では基準圧力の違いが結果へ影響します。

05

ポンプが圧力を一定量つくると思う

ポンプは流量を供給し、負荷抵抗に応じて回路圧力が生じます。

06

シリンダの押側と引側を同じ面積にする

引側はロッド断面積を引くため、推力が小さく速度が速くなります。

07

理論推力をそのまま実機能力にする

摩擦、背圧、圧力損失、機械効率、安全率、座屈を考慮します。

08

押しのけ容積だけで吐出量を決める

回転数、容積効率、圧力、粘度、可変容量設定が必要です。

09

油圧動力と電動機容量を同じにする

効率・始動・ピーク・連続定格を考慮し、必要入力を確認します。

10

圧力計一つの値を回路全体へ適用する

測定位置と圧力損失により、各ポートの圧力は異なります。

11

油温を無視して粘度を判断する

カタログの粘度は測定温度とセットで読みます。

12

瞬間サージを確認しない

平均圧力が定格内でも、急停止・切替時のピークが上限を超える場合があります。

油圧機器を選定・置換するときの確認チェックリスト

  • 圧力単位をMPaなど一つに統一した
  • ゲージ圧・絶対圧・差圧の基準を確認した
  • 使用・定格・ピーク・耐圧・破壊圧を区別した
  • 回路で最も低い圧力定格を確認した
  • ポンプの押しのけ容積・回転数・容積効率を確認した
  • シリンダのボア径・ロッド径・ストロークを確認した
  • 押側と引側の推力・速度を別々に計算した
  • 背圧・配管損失・バルブ差圧を考慮した
  • 油圧動力と必要入力動力を区別した
  • 始動・連続・ピーク条件を確認した
  • 作動油・粘度・密度・油温・シール適合を確認した
  • 清浄度、ろ過、ケースドレン、戻り流量を確認した
  • 圧力サージとアキュムレータの残圧を考慮した
  • 元資料の単位・条件・版数を換算値と一緒に記録した

参考資料・運営者情報

主な参考資料

圧力換算はNISTの単位資料、シリンダ推力・ポンプ流量・動力式は油圧機器メーカーの技術資料、 安全上の一般事項はISO 4413とメーカー取扱説明書を基に整理しています。

記事の利用上の注意

本記事の計算は仕様確認のための一般的な理論式・概算例です。 実際の設計、改造、保守、圧力設定、部品置換では、最新図面、メーカー仕様書、法令、適用規格、 リスクアセスメント、資格を持つ設計・保全担当者の判断を優先してください。

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油圧機器の単位換算でよくある質問

Q1. 1 MPaは何barですか?

1 MPaは10 barです。MPaからbarへは10倍、barからMPaへは10で割ります。

Q2. 1 MPaは何kgf/cm²ですか?

約10.1972 kgf/cm²です。概算では約10 kgf/cm²として桁を確認できます。

Q3. 140 kgf/cm²は何MPaですか?

140 × 0.0980665 = 13.72931なので、約13.73 MPaです。

Q4. 21 MPaは何psiですか?

21 × 145.037738 ≈ 3,045.8なので、約3,046 psiです。

Q5. 1 MPa = 1 N/mm²ですか?

はい。シリンダ推力計算で、MPaとmm²を掛けるとNになります。

Q6. シリンダの押側と引側で推力が違うのはなぜですか?

引側はピストン面積からロッド断面積を引いた面積へ圧力が作用するためです。

Q7. 圧力を上げればシリンダ速度も上がりますか?

速度は主に流量と受圧面積で決まります。負荷に必要な圧力を満たしている状態で、速度を直接決めるのは流量です。

Q8. ポンプのcm³/revからL/minを求められますか?

押しのけ容積に回転数を掛け、1000で割ります。実吐出量には容積効率を掛けます。

Q9. 14 MPa・20 L/minは何kWですか?

油圧動力は14 × 20 ÷ 60 ≈ 4.67 kWです。必要入力は効率を考慮してこれより大きくなります。

Q10. 耐圧が35 MPaなら35 MPaで連続使用できますか?

できるとは限りません。耐圧・試験圧力と最高使用圧力は別の仕様です。メーカー定義を確認してください。

Q11. cStとmm²/sは同じですか?

はい。1 cSt = 1 mm²/sです。ただし粘度は温度で大きく変化するため測定温度も確認します。

Q12. 圧力計の表示とシリンダ推力が合わない原因は何ですか?

圧力計の位置、戻り背圧、配管損失、シール摩擦、内部漏れ、負荷の方向、圧力変動などが考えられます。

まとめ:単位換算の後に、仕様項目と運転条件を確認する

  • 1 MPa = 10 bar = 約10.1972 kgf/cm² = 約145.038 psi
  • 1 kgf/cm² = 0.0980665 MPa
  • 圧力は主に力・トルク、流量は主に速度・回転数に関係する
  • ポンプは流量を供給し、負荷抵抗に応じて回路圧力が生じる
  • シリンダの押側と引側では受圧面積が異なる
  • 理論推力には摩擦・背圧・損失・安全率が含まれていない
  • ポンプ吐出量は押しのけ容積・回転数・容積効率で決まる
  • 油圧動力(kW) = 圧力(MPa) × 流量(L/min) ÷ 60
  • 使用圧力、リリーフ設定、耐圧、破壊圧を区別する
  • 油温・粘度・作動油・清浄度・圧力サージも確認する
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油圧仕様の単位をまとめて確認したい方へ

MPa・bar・kgf/cm²の単発換算は、この記事の式と早見表で確認できます。 圧力、流量、力、動力、長さなど複数の単位を繰り返し扱う場合は、単位換算アプリ「MyUnit」も利用できます。

既存単位の一括換算、カスタムカテゴリ・単位、複数ステップの換算ルール、CSV出力に対応しています。

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