モーター、ファン、ポンプ、スピンドル、遠心機、工作機械、回転センサ、エンコーダなどの仕様書では、回転数の単位としてrpm、rps、Hzが使われることがあります。
どれも「一定時間あたりに何回転するか」を表す単位として使えますが、基準となる時間や使われる文脈が異なります。rpmは1分あたりの回転数、rpsは1秒あたりの回転数、Hzは1秒あたりの回数・周波数を表します。
結論:rpm・rps・Hzの基本関係
1 rps = 1 Hz = 60 rpm
1 rpm = 1/60 rps = 約0.016667 rps
1 rpm = 1/60 Hz = 約0.016667 Hz
rps = rpm ÷ 60
Hz = rpm ÷ 60
rpm = rps × 60
rpm = Hz × 60
回転運動として扱う場合、rpsとHzは基本的に同じ「1秒あたりの回転数」として見られます。ただし、Hzは回転だけでなく、電源周波数・信号周波数・振動周波数にも使われるため、何の周波数なのかを確認することが大切です。
基本の変換式
rpmからrps:
rps = rpm ÷ 60
rpsからrpm:
rpm = rps × 60
rpmからHz:
Hz = rpm ÷ 60
Hzからrpm:
rpm = Hz × 60
まずは、rpm・rps・Hzの関係を早見表で確認しておきましょう。モーター、ファン、ポンプ、スピンドル、回転センサなどでよく使う値を中心にまとめています。
rpm・rps・Hzの早見表
| rpm | rps | Hz | 主なイメージ |
|---|---|---|---|
| 1 rpm | 約0.0167 rps | 約0.0167 Hz | 1分に1回転 |
| 10 rpm | 約0.1667 rps | 約0.1667 Hz | ゆっくりした回転 |
| 30 rpm | 0.5 rps | 0.5 Hz | 2秒に1回転 |
| 60 rpm | 1 rps | 1 Hz | 1秒に1回転 |
| 300 rpm | 5 rps | 5 Hz | 低速モーター・回転体 |
| 600 rpm | 10 rps | 10 Hz | 回転センサで見やすい値 |
| 1200 rpm | 20 rps | 20 Hz | モーター・ファン |
| 1800 rpm | 30 rps | 30 Hz | 回転機器でよく見る値 |
| 3000 rpm | 50 rps | 50 Hz | 高速回転・周波数換算でよく使う |
| 3600 rpm | 60 rps | 60 Hz | 1秒に60回転 |
| 6000 rpm | 100 rps | 100 Hz | 高速回転 |
| 12000 rpm | 200 rps | 200 Hz | スピンドル・高速回転体 |
rpmとは?
rpmはrevolutions per minuteの略で、1分間に何回転するかを表します。日本語では「回転毎分」や「毎分回転数」と呼ばれます。
たとえば、3000rpmは1分間に3000回転するという意味です。モーター、ファン、ポンプ、エンジン、工作機械のスピンドルなど、回転する機械の仕様ではrpm表記がよく使われます。
rpmがよく使われる場面
- モーターの回転数
- ファン、ブロワ、ポンプの回転数
- 工作機械のスピンドル回転数
- エンジン回転数
- 遠心機、攪拌機、ミキサー
- 回転機器のカタログ値
rpsとは?
rpsはrevolutions per secondの略で、1秒間に何回転するかを表します。rpmが1分あたりなのに対して、rpsは1秒あたりの回転数です。
たとえば、10rpsは1秒間に10回転するという意味です。rpmに直すと600rpmです。
1 rps = 60 rpm
rpsがよく使われる場面
- 回転運動を秒単位で扱う計算
- 物理・工学計算
- 回転周波数の説明
- センサ値や解析値の整理
- rpmより秒単位で見たい場合
Hzとは?
Hzはヘルツと読み、1秒間に何回起きるかを表す周波数の単位です。1Hzは1秒間に1回という意味です。
回転運動に使う場合、1Hzは1秒に1回転、つまり1rpsです。そのため、回転数の文脈では1Hz = 1rps = 60rpmとして扱えます。
Hzがよく使われる場面
- 回転周波数
- 振動周波数
- センサ信号、パルス信号
- 電源周波数、インバータ周波数
- FFT、振動解析、回転体の解析
注意:Hzは回転以外にも使われる
回転周波数としてのHzなら、1Hz = 1rps = 60rpmです。ただし、Hzは電源周波数、信号周波数、振動周波数にも使われます。資料を見るときは、Hzが何の周波数を表しているのかを確認しましょう。
rpm・rps・Hzの違い
rpm・rps・Hzの違いをまとめると、次のようになります。
| 単位 | 読み方 | 意味 | 基準時間 |
|---|---|---|---|
| rpm | 回転毎分 | 1分あたりの回転数 | 1分 |
| rps | 回転毎秒 | 1秒あたりの回転数 | 1秒 |
| Hz | ヘルツ | 1秒あたりの回数・周波数 | 1秒 |
回転数として見る場合、rpsとHzは同じ値になります。違いは、rpsは「回転」に限定した表現で、Hzは回転以外の周期現象にも広く使われる点です。
rpmからrpsに変換する方法
rpmからrpsへ変換するには、rpmの値を60で割ります。rpmは1分あたり、rpsは1秒あたりなので、60秒で割ると考えるとわかりやすいです。
rps = rpm ÷ 60
例1:60rpmをrpsに変換
60rpmをrpsに変換します。
60 ÷ 60 = 1
60rpm = 1rps
例2:600rpmをrpsに変換
600rpmをrpsに変換します。
600 ÷ 60 = 10
600rpm = 10rps
例3:3000rpmをrpsに変換
3000rpmをrpsに変換します。
3000 ÷ 60 = 50
3000rpm = 50rps
rpsからrpmに変換する方法
rpsからrpmへ変換するには、rpsの値に60を掛けます。
rpm = rps × 60
例1:1rpsをrpmに変換
1rpsをrpmに変換します。
1 × 60 = 60
1rps = 60rpm
例2:10rpsをrpmに変換
10rpsをrpmに変換します。
10 × 60 = 600
10rps = 600rpm
例3:50rpsをrpmに変換
50rpsをrpmに変換します。
50 × 60 = 3000
50rps = 3000rpm
rpmからHzに変換する方法
rpmからHzへ変換する場合も、rpmの値を60で割ります。回転周波数として扱うなら、Hzとrpsは同じ値です。
Hz = rpm ÷ 60
例:1800rpmをHzに変換
1800rpmをHzに変換します。
1800 ÷ 60 = 30
1800rpm = 30Hz
Hzからrpmに変換する方法
Hzからrpmへ変換するには、Hzの値に60を掛けます。回転周波数10Hzは、1秒に10回転なので、1分では600回転です。
rpm = Hz × 60
例:50Hzをrpmに変換
回転周波数として50Hzをrpmに変換します。
50 × 60 = 3000
50Hz = 3000rpm
モーターで使う場合の注意点
モーターでは、rpmとHzが同じ資料に出てくることがあります。ただし、インバータ周波数や電源周波数のHzを、そのまま回転数Hzとして扱うと間違えることがあります。
回転周波数としての50Hzは3000rpmです。しかし、モーターの電源周波数50Hzから回転数を考える場合は、モーターの極数が関係します。
同期回転数 rpm = 120 × 周波数 Hz ÷ 極数
| 電源周波数 | 2極 | 4極 | 6極 |
|---|---|---|---|
| 50Hz | 3000rpm | 1500rpm | 1000rpm |
| 60Hz | 3600rpm | 1800rpm | 1200rpm |
重要:Hzの意味を確認する
回転周波数のHzなら、1Hz = 1rps = 60rpmです。一方、電源周波数やインバータ周波数のHzからモーター回転数を考える場合は、極数やすべりを確認する必要があります。
回転センサ・エンコーダでの注意点
回転センサやエンコーダでは、Hzが「回転周波数」ではなく「パルス周波数」を表していることがあります。
たとえば、1回転あたり100パルス出るエンコーダで、信号周波数が1000Hzだった場合、そのまま1000rpsではありません。1000Hzはパルス周波数なので、1回転あたりのパルス数で割る必要があります。
回転周波数 Hz = パルス周波数 Hz ÷ 1回転あたりのパルス数
rpm = 回転周波数 Hz × 60
例:100P/Rのエンコーダで1000Hz
1回転あたり100パルス、信号周波数1000Hzの場合、回転数は次のように計算します。
1000Hz ÷ 100 = 10Hz
10Hz × 60 = 600rpm
回転数 = 600rpm
センサ信号を扱う場合は、Hzが何の周波数なのかを必ず確認しましょう。
rpm・rps・Hzとrad/sの違い
回転を扱う単位には、rpm・rps・Hzのほかにrad/sがあります。rad/sは角速度を表す単位です。
rpsやHzは「1秒あたりの回転数」ですが、rad/sは「1秒あたりに何ラジアン回転するか」を表します。1回転は2π radなので、次の関係になります。
rad/s = rps × 2π
rad/s = Hz × 2π
rad/s = rpm × 2π ÷ 60
| 単位 | 意味 | 主な用途 |
|---|---|---|
| rpm | 1分あたりの回転数 | 機械仕様、モーター、ファン、ポンプ |
| rps | 1秒あたりの回転数 | 秒単位の回転数、物理計算 |
| Hz | 1秒あたりの回数 | 回転周波数、振動、信号、電源周波数 |
| rad/s | 1秒あたりの角度変化 | 角速度、制御、物理計算 |
複数の回転数単位をまとめて確認したい場合
rpm・rps・Hzの単発換算なら、この記事の式と早見表で対応できます。ただ、実務では回転数だけでなく、周波数、角速度、速度、トルク、流量、圧力、温度などを同時に確認することがあります。
たとえば、ポンプでは回転数rpm、流量L/min、圧力MPa、モーター周波数Hzが同じ資料に出てくることがあります。海外仕様書では、速度や寸法が別単位で書かれていることもあります。
単位換算・単位変換アプリ
回転数・周波数・速度単位をまとめて確認するならMyUnit
rpm・rps・Hzの換算だけでなく、速度、圧力、流量、温度、長さ、重さなどもまとめて確認したい場合は、単位換算アプリ「MyUnit」も便利です。単発の換算ならこの記事で十分ですが、複数単位を日常的に扱う場合は、保存・整理・一括換算ができると確認作業が楽になります。
実務例1:モーター回転数3000rpmをrpsとHzに直す
モーターの回転数が3000rpmと書かれている場合、rpsとHzへ変換すると次のようになります。
3000 ÷ 60 = 50
3000rpm = 50rps = 50Hz
回転周波数として見る場合は、50Hzです。振動解析や回転体の周波数確認では、rpmをHzへ直すと扱いやすくなります。
実務例2:回転周波数25Hzをrpmに直す
回転周波数が25Hzの場合、rpmへ変換すると次のようになります。
25 × 60 = 1500
25Hz = 25rps = 1500rpm
Hzで測定された回転周波数を、機械仕様でよく使われるrpmへ直したいときに便利です。
実務例3:5rpsをrpmとHzで見る
5rpsは1秒あたり5回転です。Hzとしては5Hz、rpmとしては次のようになります。
5 × 60 = 300
5rps = 5Hz = 300rpm
rpsとHzは秒単位で一致しますが、rpmへ直す場合は60を掛けます。
よくある間違い
間違い1:rpmからrpsで60を掛けてしまう
rpmからrpsに変換するときは60で割ります。60を掛けるのは、rpsからrpmへ変換するときです。
rpm → rps:÷ 60
rps → rpm:× 60
間違い2:rpmからHzで60を掛けてしまう
rpmからHzへ変換するときも60で割ります。Hzからrpmへ変換するときは60を掛けます。
間違い3:Hzなら必ず回転数だと思う
Hzは1秒あたりの回数を表す単位です。回転周波数のHzならrpsと同じですが、電源周波数、信号周波数、振動周波数の場合もあります。
間違い4:インバータ周波数をそのままrpmに換算する
インバータ周波数50Hzを単純に3000rpmと判断すると、モーターの極数を見落とすことがあります。モーター回転数では、極数やすべりを確認しましょう。
間違い5:エンコーダのパルスHzをそのまま回転Hzと考える
エンコーダのHzはパルス周波数を表していることがあります。1回転あたりのパルス数で割ってから回転周波数を求めます。
間違い6:rpsとrad/sを混同する
rpsは1秒あたりの回転数、rad/sは1秒あたりの角度変化です。1rpsは2π rad/sです。
カスタム単位や複数ステップ計算が必要な場合
rpm・rps・Hzの変換だけなら、この記事の式と早見表で対応できます。ただし、実務では回転数から周波数、周波数からパルス数、rpmからrad/sなど、複数ステップの換算が必要になることがあります。
たとえば、エンコーダのパルス周波数からrpmを出す場合は、1回転あたりのパルス数を考慮します。モーターの電源周波数からrpmを考える場合は、極数やすべりを考慮します。単純な60倍・60分の1だけでは足りない場面もあります。
MyUnitが便利な場面
単位換算アプリ「MyUnit」は、既存単位の換算だけでなく、カスタム単位の追加や複数ステップ計算にも対応しています。速度、周波数、圧力、流量、温度、長さなど、工学系・実務系の単位を日常的に扱う方に向いています。
- rpm・rps・Hzをすぐに変換したい
- 回転数、周波数、速度単位をまとめて確認したい
- エンコーダやセンサ信号の単位を整理したい
- モーター・ファン・ポンプの仕様を確認したい
- 圧力、流量、温度、長さなども一緒に換算したい
- よく使う換算を保存・整理したい
- CSVで換算結果を共有したい
単発の換算なら記事内の式で十分ですが、複数の単位を何度も確認する場合は、アプリにまとめておくと時短とミス防止につながります。
実務でのチェックリスト
- rpm、rps、Hzのどの単位か確認する
- 1rps = 1Hz = 60rpmを確認する
- rpmからrpsへは60で割る
- rpsからrpmへは60を掛ける
- rpmからHzへは60で割る
- Hzからrpmへは60を掛ける
- Hzが回転周波数なのか、電源周波数なのか確認する
- モーターでは極数とすべりを確認する
- エンコーダでは1回転あたりのパルス数を確認する
- rad/sとrpsを混同しない
- 元の単位と換算後の値を併記する
まとめ
回転数の単位には、rpm、rps、Hzなどがあります。rpmは1分あたりの回転数、rpsは1秒あたりの回転数、Hzは1秒あたりの回数・周波数です。回転数として扱う場合、1rpsは1Hzであり、60rpmに相当します。
この記事のまとめ
- rpmは1分あたりの回転数
- rpsは1秒あたりの回転数
- Hzは1秒あたりの回数・周波数
- 1rps = 1Hz = 60rpm
- 1rpm = 約0.016667rps
- 1rpm = 約0.016667Hz
- rps = rpm ÷ 60
- Hz = rpm ÷ 60
- rpm = rps × 60
- rpm = Hz × 60
- Hzは回転以外の周波数にも使われるため文脈確認が重要
単発の確認なら、この記事の式と早見表で十分対応できます。ただ、実務ではrpm、rps、Hz、rad/s、パルス周波数、モーター極数、流量、圧力、速度などが混在しやすいため、換算結果を保存したり、よく使う単位を整理したりできるツールを使うと、確認作業の時短とミス防止につながります。
回転数・周波数・速度・圧力などをまとめて確認したい方へ
この記事のrpm・rps・Hzの変換だけでなく、速度、圧力、流量、温度、長さ、重さなどの単位をまとめて確認したい場合は、単位換算アプリ「MyUnit」も使えます。カスタム単位、複数ステップ計算、CSV共有にも対応しているため、モーター仕様、設備資料、センサ仕様、海外仕様書の単位確認にも便利です。
FAQ
Q1. rpmとは何ですか?
rpmはrevolutions per minuteの略で、1分あたりの回転数を表します。
Q2. rpsとは何ですか?
rpsはrevolutions per secondの略で、1秒あたりの回転数を表します。
Q3. Hzとは何ですか?
Hzは1秒あたりの回数を表す周波数の単位です。回転運動では1Hz = 1rpsとして扱えます。
Q4. 1rpsは何rpmですか?
1rpsは60rpmです。
Q5. 1Hzは何rpmですか?
回転周波数として見る場合、1Hzは60rpmです。
Q6. 60rpmは何rpsですか?
60rpmは1rpsです。
Q7. 3000rpmは何Hzですか?
3000rpmは50Hzです。回転数として見る場合、50rpsでもあります。
Q8. rpmをrpsに変換する式は?
rps = rpm ÷ 60です。
Q9. rpsをrpmに変換する式は?
rpm = rps × 60です。
Q10. rpsとHzは同じですか?
回転運動として見る場合、rpsとHzは同じ値です。ただし、Hzは回転以外の周波数にも使われるため、文脈を確認する必要があります。
Q11. モーターの50Hzは必ず3000rpmですか?
必ずしもそうではありません。回転周波数50Hzなら3000rpmですが、モーターの電源周波数50Hzから実回転数を考える場合は、極数やすべりを確認する必要があります。
Q12. 回転数の単位換算を毎回手計算するのが面倒です
単発の確認ならこの記事の式や表で十分です。rpm、rps、Hz、rad/sに加えて、速度、圧力、流量、温度などもまとめて確認したい場合は、単位換算アプリを使うと便利です。MyUnitでは、既存単位の換算、カスタム単位、複数ステップ計算、CSV共有などに対応しています。




