電気設備の接地状態を確認するときに使用するのが、接地抵抗計です。 現場では「アーステスター」と呼ばれることもあります。
接地抵抗計には、測定値を数字で確認できるデジタル式と、指針の動きで確認するアナログ式があります。 製品によって、2極法・3極法への対応、測定レンジ、地電圧測定、Bluetooth通信、防じん・防水性能、付属コードの構成が異なります。
この記事では、電気工事や設備保全で使いやすい接地抵抗計5製品を比較します。 測定する接地工事の種類、現場環境、測定記録の方法に合ったモデルを選びましょう。
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重要
接地抵抗測定には電気設備の知識が必要です
接地抵抗測定では、接地線の取り外し、補助接地棒の設置、既設接地極の利用、地電圧の確認などが必要になる場合があります。 誤った作業は、感電、設備停止、保護機能の喪失、測定誤差につながる可能性があります。
電気設備に関する作業は、必要な資格と知識を持つ人が行ってください。 測定方法や合否基準は、設備の種類、接地工事、法令、メーカー指定、社内基準によって異なります。
先に結論
耐環境性ならデジタル式、指針の動きならアナログ式
- 防じん・防水と作業効率を重視:HIOKI FT6031-50
- IP67とハードケースを重視:共立電気計器 KEW 4105DL
- 測定値をスマートフォンへ記録:共立電気計器 KEW 4105DLBT
- シンプルなアナログ式を選ぶ:共立電気計器 MODEL 4102A
- A〜D種をアナログ指針で確認:三和電気計器 PDR302
屋外や土・泥のある現場で使うことが多いなら、IP67に対応するFT6031-50、KEW 4105DL、KEW 4105DLBTが候補です。
測定値を点検帳票へ転記する作業を減らしたい場合は、Bluetoothを内蔵するKEW 4105DLBTが便利です。 数値だけでなく指針の動きも確認したい場合は、MODEL 4102AまたはPDR302が向いています。
接地抵抗計おすすめ5製品の比較表
今回紹介する5製品を、表示方式、測定範囲、測定方法、防じん・防水性能、通信機能、質量で比較しました。
| 製品 | 表示方式 | 接地抵抗範囲 | 測定方法 | 地電圧測定 | 防じん・防水 | 通信 | 質量 | 主な特徴 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| HIOKI FT6031-50 |
デジタル | 0~2000Ω | 2極法・3極法 | 0~30.0V | IP65/IP67 | 別売Z3210 | 約570g | コード巻き取り・自動測定 |
| 共立電気計器 KEW 4105DL |
デジタル | 0.00~2000Ω | 2極法・3極法 | AC/DC 0~300V | IP67 | 非対応 | 約690g | ノイズ耐性・大型表示 |
| 共立電気計器 KEW 4105DLBT |
デジタル | 0.00~2000Ω | 2極法・3極法 | AC/DC 0~300V | IP67 | Bluetooth 5.0 | 約690g | アプリへ測定値転送 |
| 共立電気計器 MODEL 4102A |
アナログ | 0~1200Ω | 2極法・3極法 | AC 0~30V | IP54 | 非対応 | 約600g | 電池式アナログ指針 |
| 三和電気計器 PDR302 |
アナログ | 10/100/1000Ω |
3極法 2極法は別売品使用 |
AC 30V | - | 非対応 | 約500g | A~D種・自己校正不要 |
※質量は電池や本体カバーを含む場合があります。販売商品によって、ハードケース、コードリール、測定コード、補助接地棒などの付属構成が異なります。 購入前に型番の末尾と付属品を確認してください。
接地抵抗計とは
接地抵抗計は、接地極と大地の間にある電気抵抗を測定するための測定器です。 電気設備を接地することで、漏電や絶縁不良が発生したときに、電流を大地へ流しやすくします。
接地抵抗が適切に管理されていないと、漏電遮断器や保護装置が想定どおりに動作しない可能性があります。 ただし、必要な接地抵抗値は、接地工事の種類や設備条件によって異なります。
接地極
測定対象となる接地極です。測定器ではE端子と表記されることがあります。
電圧用補助接地極
3極法で、電位差を確認するために設置する補助接地棒です。
電流用補助接地極
3極法で、測定電流を大地へ流すために設置する補助接地棒です。
接地抵抗値
測定結果はΩで表示されます。数値の合否は適用基準に沿って判断します。
接地抵抗計は接地極と大地の間の抵抗を測定します。 絶縁抵抗計は、電線や電気機器の絶縁状態を確認するために高い直流試験電圧を印加する測定器です。
2極法と3極法の違い
補助接地棒を2本使用する基本的な測定方法
- 測定対象の接地極Eを使用する
- 電圧用の補助接地極Pを設置する
- 電流用の補助接地極Cを設置する
- E・P・Cを一定の間隔で一直線に配置する
- 接地極単体の抵抗を測定しやすい
接地抵抗を精密に測定するときに使われる基本的な方法です。 補助接地棒を地面へ打ち込むため、測定スペースと土壌条件の確認が必要です。
既知の接地極を利用する簡易測定方法
- 測定対象の接地極Eを使用する
- 既存の低い接地抵抗を持つ接地極を利用する
- 補助接地棒を設置できない場所で使いやすい
- 測定値に既存接地極の抵抗が含まれる
- 精密測定の代用にならない場合がある
都市部、舗装面、屋内など、補助接地棒を打ち込めない場所で使われます。 測定値には利用した既設接地極の抵抗も加算されるため、測定結果の意味を理解して使用する必要があります。
FT6031-50、KEW 4105DL、KEW 4105DLBT、MODEL 4102Aは、2極法と3極法に対応します。 PDR302は3極法を基本とし、別売のピン式アダプタを使用することで2極法の測定が可能です。
デジタル式とアナログ式の違い
測定値を数字で読み取りやすい
- 測定値を数値で確認できる
- レンジを自動選択するモデルがある
- 補助接地極の状態を自動判定しやすい
- バックライトで暗所でも読みやすい
- 通信機能付きモデルを選べる
点検帳票へ具体的な数値を記録したい場合や、複数の作業者で読み方を統一したい場合に向いています。
指針の動きから状態を確認しやすい
- 指針の動きで測定状態を確認できる
- 数値の変化を直感的に把握しやすい
- レンジごとの目盛を読む必要がある
- 小数点の読み間違いに注意が必要
- 通信や自動記録には対応しない
アナログ計器に慣れた作業者や、測定値が落ち着くまでの指針の動きを見たい場合に適しています。
今回の5製品では、FT6031-50、KEW 4105DL、KEW 4105DLBTがデジタル式です。 MODEL 4102AとPDR302はアナログ式です。
接地抵抗計の選び方
必要な測定レンジで選ぶ
測定する接地工事や設備の基準値に合うレンジを選びます。 高い抵抗まで測定できればよいというものではなく、低い抵抗値を確認するときの分解能も重要です。
今回の5製品の主な接地抵抗範囲
- FT6031-50:0~2000Ω
- KEW 4105DL:0.00~2000Ω
- KEW 4105DLBT:0.00~2000Ω
- MODEL 4102A:0~1200Ω
- PDR302:10Ω・100Ω・1000Ωレンジ
低い接地抵抗を細かく読み取りたい場合は、0.01Ω表示に対応するデジタル式が便利です。 アナログ式では、選択したレンジと目盛を正しく対応させて読み取る必要があります。
2極法と3極法の両方が必要か確認する
土の地面があり、補助接地棒を十分な間隔で配置できる場合は、3極法で測定できます。 舗装面や屋内など、補助接地棒を打ち込めない現場では、2極法が必要になる場合があります。
2極法は既設接地極を利用する簡易測定です。 正確な単独接地抵抗を求める必要がある場合は、3極法など適切な測定方法を選んでください。
屋外で使うなら防じん・防水性能を確認する
接地抵抗測定は、土、砂、泥、水分のある屋外で行うことが多いため、本体の保護性能が重要です。
- FT6031-50:IP65/IP67
- KEW 4105DL:IP67
- KEW 4105DLBT:IP67
- MODEL 4102A:IP54
- PDR302:公式カタログに保護等級の明記なし
IP67対応でも、測定端子が開いた状態やコード接続中に同じ性能を維持できるとは限りません。 取扱説明書に記載された条件を確認してください。
Bluetooth通信が必要か確認する
測定結果をスマートフォンや点検帳票へ記録したい場合は、通信機能付きモデルが便利です。
KEW 4105DLBTはBluetoothを本体に内蔵しています。 FT6031-50は、別売のワイヤレスアダプタZ3210を装着することで無線通信に対応します。
手書き記録で十分な場合は、通信機能のないKEW 4105DLやアナログ式でも対応できます。
付属する測定コードとケースを確認する
接地抵抗計は、本体だけでは3極法の測定ができません。 赤・黄・緑または黒の測定コード、補助接地棒、簡易測定プローブ、ケースなどが必要です。
同じ本体でも、コードリールセット、ハードケースセット、ソフトケースセットなど、販売型番によって付属品が異なります。 商品ページに記載された正式な型番とセット内容を確認しましょう。
コードの収納方法で選ぶ
3極法では、20m、10m、5mなどの長いコードを使用します。 測定後にコードが絡むと、収納や次の測定に時間がかかります。
FT6031-50は専用のコード巻き取り器を付属し、補助接地棒も収納できます。 KEW 4105DLとKEW 4105DLBTには、コードリールセット仕様とハードケース仕様があります。
地電圧・ノイズへの対応で選ぶ
接地極に外部から電圧が加わっていると、接地抵抗の測定値に影響する可能性があります。 測定前に地電圧を確認できる製品を選びましょう。
FT6031-50は許容地電圧25Vまでの耐ノイズ性能を備えています。 KEW 4105DLとKEW 4105DLBTも、25V rmsまでのノイズ環境を考慮した設計です。
補助接地極の状態を確認できるかで選ぶ
乾燥した土壌や砂利では、補助接地棒の接地抵抗が高くなり、正しく測定できない場合があります。
デジタル式の3製品は、補助接地極の状態を自動またはLEDで確認できます。 PDR302にも補助接地電極抵抗の過大警告ランプがあります。
接地抵抗計おすすめ5製品
日置電機 HIOKI FT6031-50
コード巻き取り器と自動測定で現場作業を効率化
商品画像または商品名を押すと販売ページを確認できます。
FT6031-50は、2極法と3極法に対応するデジタル接地抵抗計です。 20Ω、200Ω、2000Ωの3レンジを備え、オートレンジで適切な表示範囲を自動選択します。
MEASUREキーを押すと、地電圧の確認、補助接地極の確認、接地抵抗測定を自動的に進めます。 操作手順を減らし、測定箇所が多い現場でも効率よく作業できます。
専用の測定コード巻き取り器が付属し、長い赤・黄コードを素早く収納できます。 巻き取り器には補助接地棒も収納できるため、準備と片付けの時間を短縮しやすい構成です。
本体はIP65/IP67に対応し、泥やほこりが付着する屋外作業にも向いています。 FT6031-50単体にはワイヤレスアダプタZ3210は付属しませんが、別売アダプタを装着すると測定値をスマートフォンへ転送できます。
おすすめポイント
- 0~2000Ωの広い測定範囲
- 2極法と3極法に対応
- 地電圧から接地抵抗まで自動測定
- コード巻き取り器で収納しやすい
- IP65/IP67の耐環境性能
確認したい点
- Bluetoothには別売Z3210が必要
- 本体だけでなくコード類も持ち運ぶ必要がある
- 2極法では別売の対応リードを確認する
こんな人におすすめ: 屋外の電気工事や設備点検で使用する人、測定準備とコード収納の時間を短縮したい人。
共立電気計器 KEW 4105DL
ノイズのある現場にも対応する堅牢なデジタル式
掲載商品はハードケース仕様のKEW 4105DL-Hです。
KEW 4105DLは、0.00~2000Ωの接地抵抗測定に対応するデジタル接地抵抗計です。 20Ω、200Ω、2000Ωのレンジを備え、2極法と3極法に対応します。
接地抵抗に加えて、AC・DCとも最大300Vまでの地電圧を測定できます。 外部電圧を検出すると赤色LEDで警告するため、測定前の状態を確認しやすくなっています。
最大25V rmsまでのノイズを考慮した設計で、工場設備など外来ノイズが発生しやすい環境でも安定した測定を行いやすいモデルです。
IP67の防じん・防水性能を備え、補助接地極の抵抗状態をLEDで確認できます。 掲載商品は本体と付属品を保護しやすいハードケース仕様です。
おすすめポイント
- 0.01Ωから2000Ωまで表示
- 2極法と3極法に対応
- AC・DC最大300Vの地電圧測定
- 25V rmsまでのノイズ耐性
- IP67とハードケース仕様
確認したい点
- Bluetooth通信には対応しない
- 約690gで本体のみでも軽量ではない
- セット仕様によりコード収納方法が異なる
こんな人におすすめ: 屋外や工場で使用する人、通信機能よりもIP67・ノイズ耐性・ハードケースを重視する人。
共立電気計器 KEW 4105DLBT
Bluetoothで測定値を記録できるデジタルモデル
掲載商品はBluetooth搭載・ハードケース仕様のKEW 4105DLBT-Hです。
KEW 4105DLBTは、KEW 4105DLの基本性能にBluetooth通信機能を追加したデジタル接地抵抗計です。
測定値を対応するスマートフォンやタブレットへ転送できるため、測定場所、写真、メモ、測定値をまとめて管理しやすくなります。
接地抵抗は0.00~2000Ω、地電圧はAC・DCとも最大300Vまで測定可能です。 IP67、バックライト、補助接地極チェック、地電圧警告、25V rmsまでのノイズ耐性も備えています。
測定箇所が多い工場、定期保全、太陽光発電設備、設備台帳作成など、記録作業を効率化したい現場に向いています。
おすすめポイント
- Bluetooth 5.0を本体に内蔵
- アプリへ測定値を転送できる
- 0.00~2000Ωの測定範囲
- IP67と高いノイズ耐性
- ハードケース付き商品
確認したい点
- 通信機能を使わない場合は価格差が無駄になる可能性がある
- 使用前に対応アプリと端末を確認する
- 約690gで携帯性より機能性を重視
こんな人におすすめ: 定期点検の測定結果をデジタル管理したい人、写真付き報告書や設備台帳への転記を効率化したい人。
共立電気計器 MODEL 4102A
指針で接地抵抗と地電圧を確認する定番アナログ式
掲載商品はハードケース仕様のMODEL 4102A-Hです。
MODEL 4102Aは、×1Ω、×10Ω、×100Ωの3レンジを備えたアナログ接地抵抗計です。 最大1200Ωまでの接地抵抗と、AC30Vまでの地電圧を測定できます。
接地抵抗値を指針で確認するため、測定値の変化や安定するまでの動きを視覚的に把握しやすいのが特徴です。
3極法に必要な20m・10m・5mの接地抵抗測定コード、簡易測定プローブ、補助接地棒、肩掛けベルトなどが用意されています。
IP54に対応していますが、IP67モデルほどの防水性能ではありません。 雨や水がかかる環境を避け、取扱説明書に記載された使用条件を守りましょう。
おすすめポイント
- 指針で測定値の変化を確認できる
- 0~1200Ωまでの3レンジ
- 2極法と3極法に対応
- 地電圧AC30Vまで測定可能
- ハードケース付き商品
確認したい点
- アナログ目盛の読み方に慣れが必要
- 測定値の自動記録には対応しない
- 保護等級はIP54
こんな人におすすめ: アナログ接地抵抗計に慣れている人、指針の動きから測定状態を確認したい人。
三和電気計器 SANWA PDR302
A〜D種の接地抵抗をアナログ指針で確認
商品画像または商品名を押すと販売ページを確認できます。
PDR302は、A種からD種までの接地抵抗測定を想定したアナログメータ直読型の接地抵抗計です。
接地抵抗は10Ω、100Ω、1000Ωのレンジを備え、地電圧はAC30Vまで確認できます。 定電流測定方式と位相検波方式を採用しています。
測定ごとの自己校正が不要で、補助接地電極抵抗が大きい場合には警告ランプで知らせます。
標準付属品には、約5m・10m・20mの測定コード、アリゲータクリップ、接地棒、携帯ケース、収納バッグが含まれます。 別売のピン式アダプタを使用すれば、2極法による測定も可能です。
おすすめポイント
- A~D種の接地抵抗測定に対応
- アナログ指針で状態を確認できる
- 測定ごとの自己校正が不要
- 補助接地抵抗の過大警告ランプ付き
- 測定コードと収納バッグが付属
確認したい点
- 2極法には別売アダプタが必要
- 防じん・防水等級の明記がない
- 通信やバックライトには対応しない
こんな人におすすめ: A~D種の接地抵抗をアナログ指針で測定したい人、測定コードと収納用品がそろったセットを探している人。
用途別に選ぶおすすめ接地抵抗計
HIOKI FT6031-50
IP65/IP67と専用コード巻き取り器を備えています。 測定準備と片付けの時間を短縮したい現場に向いています。
共立電気計器 KEW 4105DL
IP67、25V rmsまでのノイズ耐性、AC・DC300Vの地電圧測定を備えています。
共立電気計器 KEW 4105DLBT
Bluetoothで測定値を転送できます。 点検箇所が多い設備保全や報告書作成に便利です。
共立電気計器 MODEL 4102A
12Ω・120Ω・1200Ωレンジを指針で読み取ります。 アナログ計器に慣れた作業者に向いています。
三和電気計器 PDR302
10Ω・100Ω・1000Ωレンジと補助接地抵抗の警告機能を備えています。
接地抵抗測定の基本的な流れ
測定対象と基準を確認する
接地工事の種類、測定対象、必要な基準値、回路図、作業手順を確認します。
本体・コード・接地棒を点検する
本体の破損、電池残量、コードの断線、クリップの腐食、補助接地棒の変形を確認します。
補助接地棒を配置する
3極法では、E・P・Cが一直線になるように、取扱説明書で指定された間隔を確保します。
測定コードを接続する
コードの色とE・P・C端子を確認し、測定対象と補助接地棒へ確実に接続します。
地電圧と補助接地極を確認する
地電圧が許容範囲内か、補助接地極が十分に接地されているかを確認します。
接地抵抗を測定・記録する
測定値、測定方法、天候、土壌状態、接続条件、測定日を記録します。
※上記は一般的な3極法の流れです。補助接地棒の間隔、接地線の切り離し、コードの接続方法、測定手順は製品や設備によって異なります。
接地抵抗計を使用するときの注意点
接地線を不用意に切り離さないでください
接地線を切り離すと、電気設備の保護接地が一時的に失われる可能性があります。 通電中の設備や漏電の可能性がある設備で、自己判断による切り離しを行わないでください。
測定前に地電圧を確認する
接地極に外部電圧が存在すると、測定誤差や機器の警告につながります。 地電圧が製品の許容範囲を超える場合は測定を中止し、原因を確認してください。
補助接地棒の位置を適切にする
補助接地棒の間隔が短すぎたり、一直線に配置されていなかったりすると、正しい測定値が得られない可能性があります。
地中の配管、ケーブル、埋設物にも注意し、補助接地棒を安全に打ち込める場所を選んでください。
乾燥した土壌では補助接地抵抗に注意する
乾いた土、砂利、凍結した地面では、補助接地棒の抵抗が高くなることがあります。 警告表示が出た場合は、位置や深さを変更するなど、取扱説明書に従って対応してください。
測定コードを交差・接近させすぎない
長い測定コードを束ねたまま使用したり、互いに密着させたりすると、誘導の影響を受ける場合があります。 コードは必要な長さまで伸ばし、取扱説明書で指定された配置にします。
2極法の測定値を過信しない
2極法の測定値には、利用した既設接地極や配線の抵抗が含まれます。 接地極単体の正確な抵抗値が必要な場合は、3極法など適切な方法で測定してください。
天候と土壌状態を記録する
接地抵抗は、雨、乾燥、温度、凍結、土質などによって変化します。 定期点検で値を比較する場合は、測定日時と土壌状態も記録しましょう。
測定後は接地線を確実に復旧する
測定のために接地線や端子を外した場合は、指定トルクや手順で確実に復旧します。 復旧後は、接続状態と設備の安全を確認してください。
定期的な校正を行う
法定点検、品質記録、竣工検査などに使用する場合は、社内規定や品質管理基準に従って定期校正を行いましょう。
接地抵抗計に関するよくある質問
接地抵抗計とアーステスターは同じですか?
一般的には同じ種類の測定器を指します。 正式な製品分類では接地抵抗計、現場ではアーステスターと呼ばれることがあります。
接地抵抗計と絶縁抵抗計の違いは何ですか?
接地抵抗計は接地極と大地の間の抵抗を測定します。 絶縁抵抗計は、電線や機器の絶縁状態を高い直流試験電圧で確認します。
初心者にはどの接地抵抗計がおすすめですか?
必要な資格と知識を持つ人が初めて購入するなら、測定手順を自動で進めるHIOKI FT6031-50が扱いやすい候補です。 ただし、接地抵抗測定そのものには専門知識が必要です。
2極法と3極法はどちらが正確ですか?
一般的には、補助接地棒を2本使用する3極法が接地極単体の抵抗測定に適しています。 2極法は既設接地極を利用する簡易測定で、測定値に既設接地極の抵抗も含まれます。
デジタル式とアナログ式はどちらがおすすめですか?
測定値を数値で記録したい場合はデジタル式、指針の動きを確認したい場合はアナログ式が向いています。 現場の点検方法と作業者の慣れに合わせて選びましょう。
Bluetoothは必要ですか?
点検箇所が多く、測定値をスマートフォンや報告書へ転送したい場合に便利です。 手書き記録で十分な場合は必須ではありません。
補助接地棒を打ち込めない場合はどうしますか?
使用可能な既設接地極がある場合は、2極法を利用できる可能性があります。 ただし、測定条件と結果の意味が3極法とは異なるため、取扱説明書と点検基準を確認してください。
接地抵抗は雨の日と晴れの日で変わりますか?
土壌の含水率が変わるため、測定値も変化することがあります。 定期点検では天候、気温、土壌状態なども記録すると比較しやすくなります。
IP67なら雨の中でも測定できますか?
IP67は所定の試験条件での本体保護性能です。 端子カバーを開けて測定コードを接続した状態や、強い雨の中で安全に作業できることを保証するものではありません。
接地抵抗値の合格基準は何Ωですか?
接地工事の種類、設備の電圧、保護装置、法令、メーカー指定などによって異なります。 一律の数値で判断せず、対象設備に適用される基準を確認してください。
Ω・kΩ・MΩの単位確認にはMyUnit
接地抵抗計では主にΩを使用しますが、電気設備の資料ではkΩやMΩ、電流ではmAやA、電圧ではVやkVなども使われます。
単位換算アプリ「MyUnit」は、抵抗、電流、電力、電荷、周波数などの単位換算に対応しています。 測定器や設備仕様書の単位を整理したいときにも利用できます。
MyUnitの詳細を見るまとめ|測定方法と現場環境に合う接地抵抗計を選ぼう
接地抵抗計を選ぶときは、測定範囲だけでなく、2極法・3極法、デジタル・アナログ、保護性能、通信機能、測定コードの収納方法を確認することが重要です。
- FT6031-50:自動測定とコード巻き取りで作業効率を重視する人向け
- KEW 4105DL:IP67・ノイズ耐性・ハードケースを重視する人向け
- KEW 4105DLBT:Bluetoothで測定記録を効率化したい人向け
- MODEL 4102A:定番のアナログ指針で測定したい人向け
- PDR302:A~D種をアナログ式で確認したい人向け
屋外での測定が多い場合は、IP67対応のデジタルモデルが扱いやすいでしょう。 アナログ式に慣れている場合や、指針の動きを確認したい場合はMODEL 4102AやPDR302が候補になります。
接地抵抗測定は、測定器だけでなく、補助接地棒の配置、土壌状態、地電圧、接地線の扱いによって結果が変わります。 取扱説明書と現場の安全手順を守り、測定条件も含めて記録しましょう。




